副業の申告は雑所得とは限らない

副業にかかる税(所得税など)を計算するにあたっては、確定申告の手続きをとる必要があります。

副業の確定申告を行うにあたって重要なポイントは、副業がどの所得区分に該当するかをきちんと判断することです。判断を誤ると、所得税の計算を間違える危険性も出てきます。

確定申告における所得区分は10種類ありますが、副業の所得は雑収入・雑所得に該当するとよく言われます。ただ雑所得以外になることもあります。

雑所得はほかの9種類に該当しない所得という意味あいがあるので、これから説明するものに該当する副業は、雑所得ではないと考えてください。

1.不動産賃貸収入:不動産所得

いわゆる不動産投資・アパート経営によって得られる賃料収入は、不動産所得に該当します。月極駐車場の収入も不動産所得です。ただし民泊経営で得られる収入は賃料収入ではなく宿泊料であり、これは雑所得に該当します。

不動産所得に該当する場合、所定の帳簿を整備して青色申告の承認を得ることで、所得を原則10万円下げるなどの特典が得られます。5棟または10室以上の大規模経営であれば、10万円超下げることも可能です。

2.上場株式売買益:上場株式等に係る譲渡所得

株式投資で得られる所得は、上場株式等に係る譲渡所得に該当し、税率も所得税15.315%・住民税5%と所得額に関わらず一定です。源泉徴収あり特定口座で取引している場合、売却段階で税が徴収されるため、確定申告してもしなくてもOKです。

国債取引や投資信託の売買も、上場株式等に係る譲渡所得に分類されます。この譲渡所得で売却損が出た場合は、確定申告を行うことで最大3年間繰り越して税負担を下げることが可能です。これは、雑所得にはない特典です。

なおNISAやiDeCoの運用益は非課税のため、申告対象にはなりませんし、損失が出ても税負担軽減にはなりません。

3.FX取引(国内業者):先物取引等に係る雑所得

FX取引の場合は、雑所得ではあるのですが「先物取引等に係る雑所得」という別のグループです。所得税15.315%・住民税5%と株式と同じ税率になっているほか、損失を3年間繰り越せる特典もあります。

なお国内無登録業者の口座でFX取引を行った場合は(いわゆる海外FX)、通常の雑所得に該当します。仮想通貨FXも、通常の雑所得です。

4.雇用契約による収入:給与所得

1から3はいずれも投資に該当するため、雑所得以外に該当することが多いのですが、投資以外の実業でも雑所得に該当しないものがあります。

投資以外の副業では、クライアントと契約を結んで業務を行うことが一般的ですが、大きく雇用契約(いわゆるアルバイト)と業務委託契約に分類されます。業務委託契約であれば雑所得ですが、雇用契約は給与所得です。

確定申告の際には、本業の年収と合算して経費額(給与所得控除額)が決まるため、給与所得以外で申告すると所得税額を間違えてしまいます。

雇用契約の場合は、一般的には源泉徴収票が渡され、これを確定申告に利用します。